公文式は海外でも続けられるのか。海外赴任や転居が決まって、子どもが通っている公文をどうするか、気になっていませんか。
先に答えを置きます。公文式は海外でも学べます。
公文式公式のよくある質問「海外で学習することはできますか?」への答えも「学習していただけます。ただし、国や地域により状況が異なります」です。
ただ、日本の公文英語の続きを海外でやるなら、基本の道は日本のプリント通信です。
しかもその通信は、海外に住んでから新しく入ることができません。教室に在籍しているうちか、教室をやめて3か月以内に切り替える必要があります。
だから結論は、出発前の今、教室にいるうちに先生と段取りを組み、E-Pencilを日本で用意してから出発する、です。
海外での3つの学び方の比較、行き先の国の公文の調べ方、英語圏で公文英語をどう位置づけるか、出発前の段取り表と聞くことのチェックリスト、帰国後のつなぎ方まで、順にまとめました。
書いているのは、小4と小2の子を育てる父親です。TOEICは800点超で、シンガポールで暮らした経験があります。
わが家の子どもは2人とも日本の公文の教室に通っていて、上の子は英語を始めて約1年半でHⅡに入りました。私がシンガポールにいたときも、行ったのは私だけで、子どもは日本で普段どおり通っていました。
そのうえで、公文の公式案内を、海外へ行く家庭と帰国する家庭のために並べ直しています。
- 公文は日本を含めて61の国と地域にあり、海外でも学べる。学び方は現地の教室、現地在住の日本人の先生の教室、日本の通信の3つ
- 現地の教室は、その国の子どものための数学や母国語の教室。日本の公文英語の続きをやるなら、日本のプリント通信が基本の道
- 日本の通信は、教室に在籍中か、教室をやめて3か月以内でないと海外から入れない。海外の通信は退会すると入り直せない
- 英語は音声ペンの関係で、通信でも学べない地域がある。E-Pencilは海外から買えないので、出発前に日本で用意する
- アメリカなど英語圏の公文の英語は、英語を母国語とする子の教材。日本の公文英語とは目的が違う
- 帰国後は、日本の通信から同じ教材のまま、月単位で日本の教室に移れる
公文式は海外でも受けられる。日本の公文英語の続きは日本の通信で
公文は海外でも学べますが、学び方は3つあり、日本の公文英語の続きになるのは日本の通信です。3つを「出発後に取り返せるか」で並べると、出発前にしか決められないものがはっきりします。
- 海外でも受講できますか?公式の答えは「学習していただけます」で、形は国や地域で変わる
- 海外受講の形は、現地の教室・日本人の先生の教室・日本の通信の3つ
- 現地の公文の教室は国語だけですか?教えているのは数学や母国語
- 日本の公文英語の続きは日本の通信が基本の道で、今はプリントで受ける
海外でも受講できますか?公式の答えは「学習していただけます」で、形は国や地域で変わる
公文式を海外で受けられるかどうか。公式の答えは、はっきり「できる」です。
公文式公式のよくある質問には、「学習していただけます。ただし、国や地域により状況が異なります」とあります。
海外でも学べる、ただし形は行き先しだい。
この2つをセットで覚えておくと、あとの話がすっと入ってきます。
同じ回答では、国ごとの状況はメールで問い合わせるよう案内していて、窓口は inquiries@kumon.co.jp です。日本語で書いてよいと添えられているので、英語のメールに身構える必要はありません。
もう一つ押さえておきたいのが、海外の公文の教室の性格。
海外の教室は、日本の教室の支店のようなものではありません。公文の説明では、現地の指導者がその国の子どもたちに、数学や母国語を教える教室です。
つまり、日本で通っている教室の続きが、行き先の街にそのまま用意されているわけではないんですよね。
英語だけでなく、算数や国語を一緒に習っている家庭も多いはずです。どの教科も、次に紹介する3つの学び方の中で考えることになります。
ここからは英語を中心に話を進めます。
海外受講の形は、現地の教室・日本人の先生の教室・日本の通信の3つ
海外受講の形を、公文は公式の転出・転入の案内で3つに整理しています。原文のまま並べます。
- 「現地人指導者による、その国の子ども達を対象にした数学や母国語の教室で学習する。」
- 「現地在住の日本人の先生が指導する教室で学習する。(地域により異なります)」
- 「日本の通信教室(通っていた教室との通信または本部通信教室)で学習する。(英語学習は、音声ペンの仕様・保守の関係で学習できない地域があります)」
3つ目の通信には、今通っている教室との通信と、本部通信教室の2種類があります。
この3つを、海外へ行く家庭が気にすることで比べると、次のようになります。
| 比べること | 現地の教室 | 現地在住の日本人の先生の教室 | 日本の通信(プリント) |
|---|---|---|---|
| 何を学ぶか | その国の子ども向けの数学や母国語 | 地域により異なる。日本語版の教材が使えるかは窓口に確認 | 日本の教室と同じ教材 |
| 日本の公文英語の続きになるか | 数学や母国語の教室なので、窓口に確認 | 窓口に確認 | なる。ただし英語は学べない地域がある |
| 会費 | 国ごと・教室ごとに違う | 窓口に確認 | 1教科月8,580円(幼児・小学生)を日本円で払う。送料は家庭負担 |
| 申込先 | 行き先の国の公文の公式サイト | 窓口に確認 | 今の先生 |
| 出発後に取り返せるか | 現地で選べる | 現地で探せる | 教室に在籍中か、やめて3か月以内でないと入れない。出発前に決める |
※会費は2026年10月時点・公式サイト確認
表を横に見ていくと、一番下の行だけ性格が違うことに気づきます。
現地の教室も日本人の先生の教室も、着いてから探して申し込めます。日本の通信だけは、出発してから「やっぱり使いたい」と思っても、条件を外れていると入れません。
日本の公文英語の続きになるのも、この通信です。続けたい家庭にとっていちばん大事な道が、いちばん時間の制約がきつい道でもあるわけです。
日本人の先生の教室は「地域により異なります」とされています。行き先にあるかどうかは、後で紹介する窓口への質問リストに入れておいてください。
現地の公文の教室は国語だけですか?教えているのは数学や母国語
現地の公文の教室は国語だけではなく、数学と母国語の2本立てが基本です。
公文は海外の教室を、現地の指導者が国や地域に根ざして、数学や母国語を教える教室だと説明しています。
ここでいう母国語は、その国の子どもにとっての国語のこと。
英語圏なら、英語が母国語の教科になります。日本の子が日本の教室で国語を学ぶのと同じ立ち位置で、現地の子が英語を学んでいるイメージです。
国によっては、教科の並びがもう少し広がります。
たとえばオーストラリアの公文のサイトには、Mathematics と English のほかに、Japanese や、日本語が母語の子ども向けの Kokugo という教科が並んでいます。
ただ、これはオーストラリアの例で、海外ならどこでも日本の国語が受けられるという話ではありません。
行き先に日本語の国語にあたる教科があるか、あれば誰が受けられるのかは、国ごとに違います。この点も、行き先の国の公文に聞く項目に入れておきましょう。
算数・数学は、多くの国で現地の子と同じ教室で学ぶ形になります。英語と国語は、行き先が英語圏かどうかで話が変わるので、後ほどくわしく見ていきます。
日本の公文英語の続きは日本の通信が基本の道で、今はプリントで受ける
日本の公文英語の続きを海外でやるなら、日本の通信が基本の道です。
公文の通信学習のよくある質問では、「通信と教室は同じ教材を使用します」と案内しています。教室で積み上げてきた英語のプリントと、同じ教材の流れで続けられるということです。
通信には、紙のプリントで学ぶものと、タブレットで学ぶDigital KUMON通信学習の2つがあります。
このうちDigitalは、海外に住んでいる人の新しい申し込みを止めています。
Digital KUMON通信学習の公式ページのお知らせ(2026年8月3日)には、「海外ご在住の方の入会お申込を停止させていただいております」とあります。
お知らせは今後変わる可能性もあるので、申し込みを考える時期に、同じページをもう一度開いてみてください。
Digitalには、プリントとは別に、受けられない国の決まりもあります。混ざりやすいので、ここではプリントの条件だけを扱います。
まとめると、今、海外で日本の通信を使うならプリントです。誰が使えるかの条件は、少し後でくわしく説明します。
日本の教室で使うタブレット(KUMON CONNECT)と紙の違いは、公文英語のタブレットと紙の違いで書いています。
プリント通信とDigital通信の違いや、日本で通信を選ぶときの費用は、公文英語を通信で受ける3つの方法にまとめています。
公文式は海外のどの国にある?行き先の公文を調べる方法
行き先の国に公文があるかは、多くの家庭が最初に気にするところです。規模と始まりを短く押さえたら、教室探しと会費は国ごとの公式サイトで調べる、という流れを覚えておいてください。
- くもんは世界何カ国?日本を含めて61の国と地域にある
- 世界の公文式で学ぶ子は351万人で、海外の223万人が日本の129万人より多い
- 海外進出の始まりは1974年、転勤した日本人家庭の子のためのニューヨークの教室
- 海外展開は国ごとの公式サイトで動いていて、行き先の教室は現地のサイトで探す
くもんは世界何カ国?日本を含めて61の国と地域にある
くもんは世界何カ国にあるのか。答えは、日本を含めて61の国と地域です。
公文教育研究会の会社概要には、2026年6月現在で「世界61の国と地域(日本含む)」とあります。
61は日本を含む数なので、海外の国・地域の数として引き算しないでください。
広がりは、北米・南米・アジア・オセアニア・ヨーロッパ・中東・アフリカにわたります。
赴任先として名前の挙がりやすいアメリカ、イギリス、シンガポール、オーストラリアなどにも公文があります。
世界の公文式で学ぶ子は351万人で、海外の223万人が日本の129万人より多い
世界の公文式で学ぶ人の数は、同じ会社概要に「全教科合計学習者数:351万(日本129万、海外223万)」と出ています。こちらも2026年6月現在の数字です。
英語だけの数ではなく、全教科を合計した学習者数です。
それでも、海外で学ぶ人のほうが日本より多いという事実は、行き先に公文がある可能性が高いことの裏づけになります。
教室の数は海外に8,700、教室の指導者は8,400人です(2026年3月現在)。
とはいえ、どの都市にもあるとは限りません。住む予定の街の近くにあるかは、次に紹介する国ごとのサイトで確かめましょう。
海外進出の始まりは1974年、転勤した日本人家庭の子のためのニューヨークの教室
公文の海外進出は、1974年のニューヨークの算数・数学教室から始まりました。
公文教育研究会の「世界へ広がった経緯」によると、きっかけは、日本から転居した駐在員の子どもたちが、向こうでも学習を続けたいと望んだことです。その後、現地の指導者による現地の子ども向けの教室が開かれていきました。
海外へ行っても続けたい、という今の読者の悩みは、公文の海外の出発点そのものだったわけです。
海外展開は国ごとの公式サイトで動いていて、行き先の教室は現地のサイトで探す
公文の海外展開は、国や地域ごとの公式サイトで動いています。
公文教育研究会の「世界への広がり」のページから、アメリカ、イギリス、シンガポール、オーストラリアなど、国ごとの現地の公文の公式サイトに飛べます。
行き先の教室探し、会費、申し込みは、その国の公式サイトで調べるのが近道です。
現地の教室の会費は、国ごとに違い、同じ国の中でも教室ごとに違います。
たとえばイギリスの公文は、よくある質問で、登録料と月謝は教室ごとに少しずつ違うと答えています。登録料がある国もあるということです。
日本の会費も、教室の所在地によって決まる仕組みです。日本の教室の会費の額は、小学生の公文の月謝でわが家の支払いと一緒に紹介しています。
海外の公文式で学ぶ英語は、英語圏かどうかで意味が変わる
海外の公文式で「英語」と言うとき、英語圏では現地の子の国語、英語圏でない国では外国語としての英語を指します。日本の公文英語は、日本の子が外国語として学ぶ教材で、英語圏の現地の英語とは目的が違います。
- 公文の英語の教材には、英語を母国語とする子の教材と、外国語として学ぶ子の教材の2つがある
- アメリカの公文の英語は、英語を母国語とする子が読む力を伸ばす教材
- ネイティブ向けの公文英語は、要約や批評まで進む、英語で育つ子のための読解の教材
- 英語圏に住む間は英語は生活と学校で育ち、公文英語は細く続けるか止め方を決めておく
- 英語圏でない国に住むなら、英語は日本の通信が続ける道になる
公文の英語の教材には、英語を母国語とする子の教材と、外国語として学ぶ子の教材の2つがある
公文の英語の教材は、大きく2つの系統に分かれています。
一つは、英語を母国語とする子のための教材。1990年にオーストラリアで使い始めたものです。
もう一つは、英語圏でない国の人が外国語として学ぶ英語の教材で、EFL教材と呼ばれています。こちらは2004年にブラジルで使い始めました。
先ほどの「世界へ広がった経緯」のページには、2024年12月現在で「英語母国語教材はイギリス・アメリカなど25の国と地域で展開」とあります。
2つの教材は、目指すところが違います。
公文の教材の説明では、母国語の教材は、自習で高度な読書の力を育て、最後は名作を批評の観点で読んで深く考えるところまで進む教材です。
外国語の教材は、音声機器で単語や文を聞いて復唱するところから始まり、音読をしながら文法を順序立てて学んでいく教材だと説明されています。
日本の公文英語は、日本の子どもが外国語として学ぶ教材です。
E-Pencilで聞いてまねる、というわが家でもおなじみの流れは、外国語の教材の説明とよく重なります。
同じ「公文の英語」でも、英語圏の現地の英語と日本の公文英語は、目的の違う教材だと考えておくと迷いません。
アメリカの公文の英語は、英語を母国語とする子が読む力を伸ばす教材
アメリカの公文の英語は、英語を母国語とする子のための教材の側に入ります。
先ほどの「イギリス・アメリカなど25の国と地域」のとおり、アメリカは英語の母国語教材が使われている国の一つです。
現地の子どもにとっては、日本の子が国語を学ぶのと同じように、母国語の読む力を伸ばす教科という位置づけになります。
そのため、日本の公文英語で進んだ教材が、アメリカの公文の英語の続きにそのままなるとは考えないほうが安全です。
アメリカに住む家庭が現地の公文で英語を始めるなら、どこから始めるか、会費はいくらかを、通う予定の教室で聞くことになります。
会費や通い方も、教室ごとに違うと考えておきましょう。聞くことは、後ほどチェックリストにまとめています。
ネイティブ向けの公文英語は、要約や批評まで進む、英語で育つ子のための読解の教材
ネイティブ向けの公文英語は、英語で育つ子が読む力を深めるための読解の教材です。
イギリスの公文は、English を読む力の教材(Reading programme)として紹介しています。段階は Repeating and reciting から始まり、Summarisation(要約)、Critique(批評)まで進みます。
オーストラリアの公文も、English を高い読解力を育てる教材だと説明していて、最後は要約と批判的な読みで終わります。
つまり英語圏の公文の英語は、日本でいえば国語にあたる教材です。
公文は、英語で育つ子のための母国語の英語教材とは別に、英語圏ではない国の人が外国語として英語を学ぶための教材(EFL教材)を、2004年にブラジルで使い始めています。
日本の公文英語も、日本で育つ子が外国語として英語を学ぶための教材です。英語で育つ子と同じ英語を身につけることを目的にした教材ではない、と筆者は見ています。
英語圏の公文の英語と、日本の公文英語。名前は似ていても、ゴールが違う教材と考えておくのが自然です。
英語圏に住む間は英語は生活と学校で育ち、公文英語は細く続けるか止め方を決めておく
英語圏に住むなら、英語は毎日の生活と学校で使うことになります。そのうえで公文英語は、日本の通信で細く続けるか、出発前に止め方を決めて帰国後につなぐかを、先生と決めておきましょう。

英語圏に住むなら、公文英語はもう要らないのでは?

要るか要らないかより、海外にいる間の公文英語に何を任せるかを決めておくのが先だと考えています。
私はシンガポールに住んでいたとき、英語がテストのための勉強ではなく、生活の道具として働く環境を体感しました。
そこで痛感したのが、住まないと(環境がないと)話せるようにはならない、ということです。
英語圏で暮らす数年は、教材では作れない英語の環境が手に入る期間です。
一方で私は、公文英語を、英語を伸ばす手段というより、英語を忘れないための維持装置(ベースキャンプ)だと位置づけています。
わが家では今は文法をしっかり理解する時期と考えていて、その先は留学できるのがベストだというのが私の考えです。
この2つを重ねると、見方は2通りに分かれます。
一つは、海外にいる間も公文英語を通信で細く続け、文法の背骨を切らさない、という見方。帰国後に日本の中学英語や受験に戻ることを考えると、この安心感は大きいはずです。
もう一つは、生活の英語を優先して、公文英語はいったん止める、という見方。宿題に追われるより、現地の友だちや学校の英語に時間を回したい家庭には、こちらが合います。
どちらが正しいということはなく、滞在の長さ、子どもの年齢、帰国後の進路で答えが変わります。家庭で決めてよいところです。
ただ、止めるなら退会ではなく、出発前に決めた形で止めてください。
海外の通信は、退会すると入り直せません。海外の通信で休みたいなら休会、日本の教室に戻るなら帰国後に入り直す、といった前提を先生と決めておけば、帰国後に慌てずに済みます。
海外に行く前に、そもそも公文英語がわが子に合っているかから考え直したいときは、公文英語の評判と向き不向きを読んでみてください。
英語圏でない国に住むなら、英語は日本の通信が続ける道になる
英語圏でない国では、現地の教室は数学やその国の母国語の教室で、母国語は英語ではありません。日本の公文英語を続けるなら、日本の通信が基本の道になります。
外国語としての英語の教材を使っている国もありますが、日本の公文英語の続きとして現地で受けられるかは国ごとに違うので、窓口に聞いてください。
英語は音声ペンの関係で、通信でも学べない地域があります。
行き先が当てはまるかどうかは、出発前に聞いておきたいところです。
教室に在籍している今しか選べない、公文式の海外での続け方と手続き
海外で日本の通信を使う条件と、教室をやめる前に済ませる手続きを、出発後に取り返せないことから順に並べます。3か月の期限、続きから始められる条件、退会の扱いの3つは、出発前に知っておかないと取り返せません。
- 海外で日本の通信を受けられるのは、教室に在籍中か、教室をやめて3か月以内の人
- 教室をやめて3か月以内に通信へ切り替えれば、教材の続きから始められる
- 海外の通信を休みたいときは、退会ではなく休会を選ぶ
- 教室どうしの転出は入会申込書と成績表を受け取って転入先に出す流れで、海外の教室に移るときは先生に聞く
- 日本の通信の会費は日本と同じ額を日本円で払い、教材の送料は往復とも家庭が持つ
海外で日本の通信を受けられるのは、教室に在籍中か、教室をやめて3か月以内の人
海外で日本の通信を受けられる人は、決まっています。
公文式通信学習(プリント)のよくあるご質問では、海外で学習できるのを次の2つのケースとしています。
- 「現在公文式教室に正式に入会されている方」(国内・海外の教室、通信を問わない。体験学習などは除く)
- 「教室退会後3か月以内の方」
逆に、受けられないのは、海外から一時帰国している方、体験学習だけに参加している方、韓国・台湾・バーレーンに住んでいる方です。
公文を一度もやったことのない子が、海外に住んでから日本の通信を始めることはできません。
今公文に通っている子でも、教室をやめて3か月を過ぎると、この条件から外れてしまいます。
だからこそ、出発前の今、教室にいるうちに動くのがいちばん確実です。
海外生向けの規約には、「海外通信生の新入会は受け付けていない」という一文もあります。
これは、公文に在籍していない人が海外から新しく入ることはできない、という意味だと読めます。教室に在籍している子が通信に切り替えるのは、上の2つのケースのとおりできます。
受けられない国は、プリントとDigitalで並びが違います。ここに書いたのはプリントの3つです。
教室をやめて3か月以内に通信へ切り替えれば、教材の続きから始められる
教室から通信へ切り替えるとき、教室をやめて3か月以内なら、教材の続きから始められます。
同じよくあるご質問によると、教室退会後3か月以内に限り「原則テストの実施・返送は不要で、教室の続きからの学習が可能」です。
4か月目以降に申し込んだ場合は、テストを受けて返送する必要があります。
教室から通信への切り替えは、進んだ教材をそのまま引き継げる場面です。
このよくある質問は、国内と海外の区別なく答えています。海外へ行く場合も同じ扱いになるかは、申し込むときに通信の窓口に聞いておくと安心です。
わが家の上の子は、小学2年の9月に英語を始め、約1年半、小学3年のうちにHⅡに入りました。2026年8月の進度認定は、小4・HⅡ180でした。

1年半かけて積み上げた教材の進みは、親から見ても簡単には手放したくないものです。
一度間を空けると、元のペースに戻るまでに時間がかかるのは、どの習いごとでもよくある話ですよね。
その意味で、続きから始められる3か月という線は、海外へ行く家庭にとってかなり大きいと考えています。
海外の通信を休みたいときは、退会ではなく休会を選ぶ
海外の通信を休みたくなったら、退会ではなく休会を選んでください。
公文式通信学習の入会規約(海外生)には、こうあります。
「海外通信生の新入会は受け付けていないため、公文式海外通信を退会されると再入会はできません。」
海外の通信は、一度退会すると、海外にいる間は入り直せません。
休会は、規約で最長で連続3か月までとなっています。
現地の暮らしが落ち着くまで手が回らない時期など、しばらく休みたい事情があるときは、退会ではなく休会で考えるのが安全です。
日本の教室での休会と退会の申し出方や締切は、公文の休会と退会の違いと申し出方で詳しく扱っています。
教室どうしの転出は入会申込書と成績表を受け取って転入先に出す流れで、海外の教室に移るときは先生に聞く
日本の教室どうしで移るときは、今の教室から書類を受け取り、転入先に出す流れです。
公式の転出・転入の案内では、今の教室から会員番号が記入された「入会申込書」と「成績表」などを受け取って、転入先の教室に出します。転入先では、ウェブでの入会手続きも必要です。
この流れは、日本の教室どうしで移るときの手順です。
日本の教室から海外の現地の教室へ移るとき、この書類がそのまま使えるかは、今の先生に聞いてください。聞く中身は、後ほどチェックリストにまとめています。
公文は、引っ越したあとはできるだけ早く転入の手続きをするようすすめています。学習の習慣とリズムを崩さないためです。
迷ったときの国内の相談窓口は、フリーダイヤル0120-372-100です。受付は9:30〜17:30で、土日・祝日は休みです。
行き先の国の状況については、先ほど紹介した海外の窓口(inquiries@kumon.co.jp)に聞くのが案内されている道です。
日本の通信の会費は日本と同じ額を日本円で払い、教材の送料は往復とも家庭が持つ
海外で日本の通信を受けるときの会費は、日本の通信と同じ額です。
| 学年 | 1教科の月額会費 |
|---|---|
| 幼児・小学生 | 8,580円 |
| 中学生 | 9,680円 |
| 高校生以上 | 10,780円 |
※2026年10月時点・公式サイト確認
払い方について、海外生の規約には「請求は日本円で行われます。」とあります。支払いはクレジットカードで、VISAかMastercardです。
国内と違うのは送料です。
規約には「公文式通信からご家庭に送る送料は、実費を翌々月分の会費とあわせて請求いたします。」とあります。
教材のやり取りには国際スピード郵便(EMS)を使い、国ごとの料金は日本郵便のページで調べる形です。家庭から公文へ返送する送料も、家庭が持ちます。
返送は月1回の郵送で、オンラインやPDFでのやり取りはできません。
小学生の英語1教科で試算すると、会費だけで8,580円×12か月=102,960円です。英語・算数・国語の3教科なら、月25,740円、年308,880円になります。
海外の通信の1年の費用は、この会費に、12か月分の往復の送料を足した額で見積もるのが正確です。
会費は国内の通信と同じなので、海外だから割高になる部分は送料に集まります。住む国のEMSの料金を調べれば、1年の総額が見えてきます。
毎月、教材が海を渡って届き、また送り返す。その往復の手間と送料を払ってでも続ける価値があるかを、ここで一度考えておくと、続け方の判断がぶれません。
公文式を海外で続けるなら、出発前に日本で用意することと聞くこと
出発後には取り返せないことから順に、用意することと聞くことを並べます。公式に一律の答えがないことは、聞く相手ごとのリストにしたので、そのままメモに写して使ってください。
- 出発の数か月前から帰国までの段取りを、取り返せない順に並べる
- 英語は音声ペンの関係で通信でも学べない地域があるので、行き先で使えるかを先に聞く
- E-Pencilは海外から買えないので、出発前に日本で用意する
- 今の先生に聞くことは、記録の受け渡しと、通っていた教室との通信と、海外にいる間の表彰
- 公文の海外の窓口と行き先の国の公文に聞くことは、英語の通信と日本人の先生の教室と現地の会費
出発の数か月前から帰国までの段取りを、取り返せない順に並べる
出発の数か月前から帰国まで、公文のためにすることを時期ごとに並べると、次のようになります。
| 時期 | すること | 相手 | 出発後に取り返せるか |
|---|---|---|---|
| 出発の数か月前 | 海外へ行くことと時期を伝え、続け方を相談する | 今の先生 | 取り返せない。教室をやめて3か月を過ぎると、海外から通信に入れない |
| 出発の数か月前 | 行き先の国の状況(英語の通信ができるか、日本人の先生の教室があるか)を問い合わせる | 公文の海外の窓口 | 現地でも聞けるが、英語の通信ができない地域なら出発前に分かっていたほうがよい |
| 出発前 | 通信への切り替えを申し込む | 今の先生と通信の窓口 | 取り返せない |
| 出発前 | E-Pencilを用意する | 手持ちのもの、または日本の購入サイト | 取り返せない。海外からは買えない |
| 現地 | 月1回郵送で返送する。休みたいときは休会 | 通信の担当 | 退会すると入り直せない |
| 帰国前 | 前の月の末日までに通信へ申請し、戻る教室に連絡する | 通信の窓口と戻る教室 | 帰国の月から逆算して動く |
表の右端を見ると、「取り返せない」が出発前に集中しています。
出発前の数か月で、公文の続け方はほぼ決まると考えてください。
引っ越し、学校、ビザと、出発前はやることが山のようにあります。公文は「向こうで考えよう」と後回しにしがちですが、後回しにできないのがまさにこの部分です。
最初の一歩は、表の1行目。今の先生に、海外へ行くことと時期を伝えることです。
英語は音声ペンの関係で通信でも学べない地域があるので、行き先で使えるかを先に聞く
英語の通信は、行き先によっては使えないことがあります。
公式の転出・転入の案内には、「(英語学習は、音声ペンの仕様・保守の関係で学習できない地域があります)」と書き添えられています。
算数・国語は通信で続けられても、英語だけは地域によって続けられないことがあります。
どの地域が当てはまるかは、公文の海外の窓口に聞いてください。
出発の数か月前に聞いておく理由は、英語が使えない地域だと分かったとき、英語をどうするかを先生と決め直す時間が取れるからです。
出発の直前に分かると、算数・国語の切り替えだけ慌ただしく済ませて、英語は宙に浮いたまま、ということになりかねません。
E-Pencilは海外から買えないので、出発前に日本で用意する
海外で英語の通信を続けるなら、E-Pencilは出発前に日本で用意します。
海外生の規約には、「海外からは購入不可のため、渡航前に国内で購入または国内在住者による代理購入が必要です。」とあります。
E-Pencilの購入サイトも、日本国内での英語学習用の機器なので、海外には発送しないと案内しています。
手持ちのE-Pencilは通信でも使えます。
通信のよくある質問によると、購入した年によっては、通信に入るときに更新用のデータを渡してもらえます。教室で使っているものを持って行けば、買い直さずに済むということです。
わが家にもE-Pencilがあり、日本の教室の英語で使っています。

わが家では電池式で使っていて、今のところ故障はありません。下の子が英語をしていたときは兄弟で1本を共有していて、先生もそれをすすめてくれました。
兄弟で英語をしている家庭は、出発前に何本必要か、先生に相談しておくとよいでしょう。
気をつけたいのは、海外での使い方です。
公式には、短期間の海外旅行なら乾電池で使える、充電器は電圧の違いで不具合のおそれがあるので使わないように、という案内があります。
これは旅行の案内で、海外に住んで毎日使う場合の話とは別です。
住んで使う場合の扱いや、故障したときの修理・交換をどうするかは、出発前に窓口に聞いておきましょう。
E-Pencilの値段など、月謝のほかにかかる公文英語の費用は、E-Pencil代も含めた公文英語の値段にまとめています。
今の先生に聞くことは、記録の受け渡しと、通っていた教室との通信と、海外にいる間の表彰
今の先生には、次の4つを聞いておくと安心です。
1つ目の書類の話は、先ほどの転出・転入の流れが日本の教室どうしの手順だからです。
2つ目は、同じ通信でも、今の先生とつながったままか、本部の担当に変わるかで、毎月のやり取りの相手が変わります。
3つ目の表彰については、Xにこんな投稿がありました。
アメリカで子育てをしているとみられる保護者の投稿で、3歳の子が算数と国語でオブジェを受け取った一方、英語はアメリカの公文で学んでいるのでオブジェではない、と書いています。
海外の公文で学ぶ教科は、日本の表彰の対象にならなかった、という一つの家庭の例です。
どの国・どの家庭でも同じとは限りませんが、オブジェや進度一覧を励みにしている子なら、海外にいる間どうなるかを先に聞いておくと、向こうでがっかりさせずに済みます。
4つ目のJフレンズは、公式の案内では、日本国内の教室に在籍していれば資格が続くとされています。海外の通信や海外の教室に移る場合の扱いを、先生に確かめておきましょう。
Jフレンズの条件や特典そのものは、公文のJフレンズの条件と特典で説明しています。
公文の海外の窓口と行き先の国の公文に聞くことは、英語の通信と日本人の先生の教室と現地の会費
国ごとの状況は、公文の海外の窓口と、行き先の国の公文に聞きます。
海外の窓口は inquiries@kumon.co.jp で、日本語で問い合わせできます。「世界への広がり」のページには、海外についての問い合わせフォームもあります。
聞く相手を分けておくと、同じ質問をあちこちに送らずに済みます。
日本の通信の話は日本側の窓口、現地の教室の話は行き先の国の公文。この線引きを意識するだけで、返ってくる答えがぐっと具体的になるはずです。
行き先の国の公文の連絡先は、「世界への広がり」のページから各国のサイトに飛んで探せます。
帰国が決まったら、海外での公文式を日本の教室につなぐ
帰国後のつなぎ方は、海外で何をしていたかで変わります。日本の通信を続けていた子は、同じ教材のまま日本の教室に戻れます。現地の教室で学んでいた子や、止めていた子は、戻る教室に先に聞いておきましょう。
- 日本の通信から日本の教室へは、同じ教材のまま月単位で移れる
- 通信から教室への切り替えは、変わりたい月の前の月の末日までに申し込む
- 日本の教室は入会金がかからないので、帰国後に入り直しても入会金の心配はない
- 現地の教室で学んでいた子や止めていた子は、戻る教室に進度の扱いを先に聞く
日本の通信から日本の教室へは、同じ教材のまま月単位で移れる
日本の通信を海外で続けていた子は、帰国後、同じ教材のまま日本の教室に移れます。
通信のよくあるご質問では、通信から教室への変更は「月単位で変更することが可能」で、通信と教室は「同じ教材を使用しますが、改めて教室への入会手続きが必要」と案内しています。教室への入会手続きは、直接教室へ、とのことです。
海外で通信を続けた子は、帰国後も同じ教材の流れの中に戻れます。
公式の答えが約束しているのは、同じ教材を使うところまでです。
どこから再開するかは、戻る教室に、海外での進み具合を伝えて相談してください。
通信から教室への切り替えは、変わりたい月の前の月の末日までに申し込む
通信から教室への切り替えには、締切があります。
海外生の規約では、通信から公文式の教室での学習に変更でき、変更したい月の前の月の末日までに申請し、通う教室で入会手続きをする、という決まりになっています。
帰国の月が決まったら、前の月の末日という締切から逆算して動いてください。
通信の窓口への申請と、戻る教室への連絡は、同時に進めるのがおすすめです。
帰国前後は、住まいや学校の手続きで、公文の締切がつい後回しになりがちです。帰国の日程が見えた時点で、カレンダーに締切を書き込んでおくと安心ですよ。
日本の教室は入会金がかからないので、帰国後に入り直しても入会金の心配はない
日本の公文の教室は、入会金がかかりません。
公文式公式の会費の案内でも、入会金は不要とされています。
帰国後に日本の教室へ入り直しても、入会金の心配はありません。
海外で通信を続けていた子も、いったん止めていた子も、この点は同じです。
帰国後に新しく教室を選んで入会するときの流れは、公文英語の始め方と教室選びを参考にしてください。
現地の教室で学んでいた子や止めていた子は、戻る教室に進度の扱いを先に聞く
現地の教室で学んでいた子は、帰国前に、戻る教室へ進度の扱いを聞いておきましょう。
聞いておきたいのは、日本の教室に戻るとき、どの教材から始めるか、学力診断のテストが必要か、の2つです。
現地の教室の英語は、英語圏なら現地の子の国語にあたる教材なので、日本の公文英語の進度とそのまま並べられるとは限りません。
海外での学習の様子を先生に伝え、成績表や記録があれば持って行くと、話が早く進みます。
いったん公文を止めていた子は、帰国後に日本の教室へ入り直すか、別の方法で英語を続けるかを決めることになります。
公文に戻らずほかの方法で英語を続けるなら、公文英語を辞めた後の受け皿で選び方をまとめています。
まとめ:公文式を海外で続けるなら、教室にいるうちに先生と段取りを組む
出発後に取り返せないことは、どれも出発前に集まっています。
最初の一歩は、今の先生に、海外へ行くことと時期を伝えることです。
それだけで、通信への切り替え、E-Pencilの用意、帰国後のつなぎ方まで、先生と一緒に段取りを組み始められます。


